往診は、患者さんの要請に応じて訪問し診療を行うことです。急な体調変化にあわせた対応になります。一方で訪問診療は契約したうえで、定期的に日時を決めて訪問し診察することです。特に体調に変化がない時でもお伺いし、平時の体調相談、定時のお薬の処方などに対応してまいります。
訪問診療に関するよくいただく質問
FAQ
訪問診療について、よくいただく質問をまとめました。その他不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
訪問診療で可能な治療や検査はどのようなものがありますか?
慢性疾患の治療、持病が急に悪化した時の対応はもとより、中心静脈栄養や経管栄養(経鼻胃管や胃瘻の交換)の管理、気管切開後のカニューレ交換やカテーテル留置状態の管理、人工呼吸器管理などの対応が可能です。検査については、各種検体検査(血液・尿・培養・白癬菌・感染症他)エコー、心電図などの検査が行えます。X線やCT・MRIは近隣の検査施設で実施をお願いしています。
訪問診療の対象となる患者の要件はありますか?
大まかに申し上げると、通院が困難な方が対象になります。重症度や日常生活動作、要介護による基準はありませんが、医療需要度が高い状態の方や、定期的な通院に支障があり、体調の維持が難しい方が主な対象となります。
訪問診療を受けながら、ほかの病院に通院してもよいのですか?
可能です。病院で特殊な処方を受けている、病院でしか受けられないような専門的な検査を定期的に受ける必要があるなどの場合は、通院いただくこともあります。ただし、原則通院が困難な方が訪問診療の対象となりますので、頻回に通院されている方は、通院可能な状態と判断され、”訪問診療の対象外”と判断されます。
訪問曜日や時間は指定できますか?
訪問曜日はご相談のうえ決めさせていただきますが、ご希望に添えない場合もあります。訪問曜日は、基本的に毎週(あるいは隔週)同じ曜日になります。訪問時間に関しましては、概ねの訪問予定時間を事前にご案内いたしますが、他の患者様の緊急往診や交通事情などにより予定通り伺えないこともありますことをご了承ください。
土・日・祝日の訪問診療は可能ですか?
訪問診療(定期訪問)は、原則として火曜日~金曜日に限らせていただいています。ただし急に具合が悪くなった場合は、お電話でご相談いただければ必要に応じて臨時で往診をいたします。
訪問回数は決まっていますか?
病状にもよります。原則として月2回の訪問としていますが、病状が不安定な場合や頻回の医療処置を必要とする場合には、毎週訪問する場合もあります。よほど長く安定している場合には、月に1回の訪問とする場合もありますが、ご家族の見守りや他のサービスによりご本人の見守りが十分に行えている場合に限ります。
体調が良いときには訪問診療を断っても良いのですか?
普段の様子を伺い、ちょっとした変化にも気が付けるよう、体調の良いときにも診察させていただいています。普段の状態を診て知っているからこそ、病状変化の際に的確に対処することができます。
訪問診療日以外に体調が悪くなった場合の対応を教えて下さい。
緊急時の連絡先にお電話ください。電話口で体調や病状を確認し、経過観察で十分なのか、往診して確認させていただいたほうが良いのかを判断いたします。必要に応じてお薬の処方も可能性です。救急搬送に迷う場合も必ずご相談ください。
夜間や休日に急変した場合の対応を教えて下さい。
訪問診療契約後、初回訪問診療の際に緊急連絡先をお伝えします。
処方された薬は持ってきてくれるのですか?
訪問薬剤師とご契約の患者様は、当方から処方箋を作成し、薬剤師と連携をすることにより、お薬を届けていただく手配が可能です。契約されていない方には、処方箋を直接お渡しするか、近隣の薬局に処方箋をFAXいたしますので、かかりつけ薬局でご家族様などが直接薬局窓口へお薬を受け取りに行っていただく形となります。
費用は通院と比べて高くなりますか?
24時間対応になり管理料が発生する都合上、外来通院よりも費用がかかります。24時間専門職の付き添い分、入院や施設入所よりはコストが低く抑えられます。どのような形態での療養が適切かについては、持病の管理状態や体調の安定性、本人の介護度や家族の介護力、経済力などによって、総合的に判断されます。
支払方法はどのようになっていますか?
一か月分の診療についてまとめてご請求いたします。翌月の中旬にご請求書をお送りいたします。原則として、指定口座からの引き落としをお願いしております。必要に応じて、銀行振り込み、現金支払いなどの方法を選んでいただくことができますのでご相談ください。
訪問診療を依頼するにあたって、何か準備するものはありますか?
原則として、かかりつけ担当医からの「診療情報提供書(紹介状)」が必要です。かかりつけ医がいない場合は、ご相談ください。その他「健康保険証」「高齢受給者証」「特定医療費(指定難病)受給者証」「介護保険証」「身体障害手帳」などをお持ちの方はご準備をお願いいたします。
患者本人がいる前で相談しにくいこともあるのですが、配慮してもらえますか?
厳しいお話については、ご本人の病状の理解や受け止め方を見ながらお伝えするように心がけております。受け止めが不十分であったり、心構えができていなかったりする場合には、事前にその旨をお伺いし、まずはご家族にご説明したうえで、ご本人にどこまでお伝えするか含めご相談させていただきます。重要なお話や内容が複雑で時間をとって面談させていただく場合には、ご来院いただき説明させていただくこともあります。
自宅で看取りたいとおもいますが、可能でしょうか?
『人生の最終段階における医療(終末期医療)』もご自宅で行うことができます。苦痛を緩和するための医療処置は、ご自宅でも対応可能です。どのような医療行為を希望され、どのようにして自宅で過ごしていきたいかを、日頃の診療の中で伺ってまいります。患者様とそれを見守るご家族にとって、最適な療養をご提案できるよう努めてまいります。


