2024年5月号 ほしぞら便り:敬意の念を抱くとき

  • ほしぞら便り☆彡

少し前のこと。

私たちの働くスペースに、乾燥した小さな鉢がやってきました。


「これ、枯れてる?」「生きてる?」「咲くの?」と 通りすがりの看護師たちが目にとめます。


そう言いたくなるくらい茎は、枯れ枝のようでシワシワ。


一体どんな花が咲くやら。


名も知らず、わかるのは「蘭だそうだ」ということだけ。


ところがです。


ある日めきめきと変化を遂げ、真っ白なお花が咲いたのです!!!


それはそれは見事な純白の蘭でした。


分刻みで忙しく働くスタッフ達は驚き、足を止め、とても上品で温かみのある白に、ほんのひと時、ほっこり和んでいます。

(よもやこんなに美しい姿になるとは…)


生き物の力、したたかさに敬意の念を抱きます。





うまく言えませんが、ご遺族にお会いすると 同じような気持ちになることがあるのです。


ご遺族になると自分の体から大切な人がもぎ取られ、心も体も本当にエネルギーを失います。


いつまで頑張ればこの苦しみが終わるのだろうと悩み、揺らぎながらも頑張ってきた時を経て、変容を感じている瞬間。


それはそれは こころから湧き上がる美しさや誇らしさ。


何とも言えない素敵な表情に出逢えます。


ひとの力に敬意の念を抱っきぱなしの担当者なのでした。


ではまた お会いしましょう。


訪問看護ステーションいきいき

ほしぞら便り☆彡
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