2000年に府中市小柳町で開業し、丁度この年に介護保険制度が制定されました。

私は府中市に在住三代目で、開業にあたり地元の皆様に還元できることは何かと考えていた折、近隣の方々から「なんでも見てくれるクリニックになってほしい」との要望があり「より豊かな地域医療のために」を理念に、今後の高齢化社会を見据え在宅診療にも参画いたしました。

末期がんに限らずの終末期にある方々の余生を、住み慣れた地域の「終（つい）の住処（すみか）」で、「最後まで自力で、最期は自宅で」を目標に事業を展開してきました。

訪問診療を開始して、一番の問題となった事は「他業種との連携」です。

当時、在宅事業所は訪問診療に対し病院の延長と誤認し、”利用者の家族の要望をなんでも聞き入れることが良い在宅業務”と勘違いしていた事業者が多く、医師以外の他職種の方々から病状や治療の方向性などの説明が行われたり、担当ケアマネ、訪問看護師から「適応外の緊急入院の依頼」や無用な「点滴」治療を依頼されることがたびたびありました。

「最後まで自力で、最期は自宅で」とは大きくかけ離れていた現実をあらためて認識させられました。

このような思いから、共通の認識を持った看護師や介護者たちと同じ目線から在宅業務を行っていくことが、より迅速で食い違いのない事業の展開が可能であることを考慮して「訪問看護事業所」を立ち上げ、同時に訪問リハビリ、居宅支援事業所も併設し「卓心会いきいき」を2003年に法人化いたしました。

訪問業務に際し、開始前の契約時に入念な業務内容の説明と各家庭の家族構成、家庭環境、経済状態にいたるまでの入念な情報の聴取により、利用者ご本人及びご家族の希望を十分に把握したうえで訪問業務を開始いたしております。

在宅事業にあたって、当職員の共通した「認識・思い」を抱いて業務にあたってもらうことは、大変重要なことと考えております。

そこで「在宅への思い」と題して、残された余命を利用者ご本人、ご家族にどのようにとらえていただくかを機会があるたびにお話しできるようにと、次の文面を常に心に留めながらadvanced care planning 「人生会議」を展開していくことを日頃より当職員に伝えております。

「在宅への思い」

悲しいかな　生まれたるものは　死を逃れることはできません

愛しいものとは　いつかは別れが来ます

辛いことからは避けたくても避けられません

人生は無常から始まり無常で終わります

存在するものは何一つとどまること無く絶えず変化し続けていることを自覚しなければなりません

現実をただ嘆き悲しむのではなく　目をそむけずに確りと認識し

向き合う勇気を持たねばなりません

今　限りある命がいかに大切であるかをかみしめ

残された人生を豊かに送りたいものです

訪問診療とは

具合が悪くなったときだけご自宅に伺う「往診」とは異なり、通院が困難な方や介護が必要な方、退院後のケアが必要な方に対して、医師が患者様のご自宅に定期的かつ計画的に伺い、療養上必要な治療を行うものです。

約二週間に一回、日時を決めてお伺いします

症状に応じて、毎週やそれ以上の診察を行うこともございます。

複数の医師で診察します

当院では複数の医師で診察を行っています。担当の医師が定期的な訪問診療を行い、緊急の場合は当番の医師が対応する体制になっています。

いつでも安心

ながた内科クリニックは、”かかりつけ医”として一元的に療養管理する責任を負う在宅療養支援診療所です。そのため定期訪問に加え、緊急時には必要に応じて緊急往診や入院先の手配なども行います。
薬局・訪問看護ステーション（別契約）との連携により、24時間・365日、切れ目ない医療を提供いたします。

担当する医師の認定医・専門医について

担当する医師の認定医・専門医については、以下の通りです。
・日本内科学会　総合内科専門医
・日本プライマリ・ケア連合学会　認定医・指導医
・日本循環器学会　循環器専門医
・日本糖尿病学会　糖尿病専門医
・日本消化器病学会　消化器病専門医
・日本神経学会　神経内科専門医
・がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会修了

『機能強化型在宅療養支援診療所』『在宅緩和ケア充実診療所』について

在宅療養患者様への医療提供について、厳しい基準をクリアし、また長年の実績が認められ、2021年5月より下記の通り『機能強化型在宅療養支援診療所』『在宅緩和ケア充実診療所』として認可を受けました。

詳細は、こちらよりご確認ください。

診療時間とスケジュール

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