2024年3月号 ほしぞら便り:切ないやりとり

  • ほしぞら便り☆彡


大切な人を亡くして「これを言われると本当に切ない」というやり取りがあります。


よくあるのは、「ご主人を亡くした方に、自分のご存命のご主人を卑下する会話」です。



「あなたのご主人は本当に素敵な方だったのね。私の主人なんて全っ然だめ!足元にも及ばないわ!」
「あら、うちの主人なんてもっと酷いわよ!だってこの前なんて・・・」
「あーあどうして結婚したんだろう」 

と 愚痴も楽しく談笑になったりします。

(ご遺族の表情を見てみてください!!多分、笑っていないと思います。。)


大切な人を亡くして落ち込んでいる人に、良かれと思って自分を謙遜しへりくだってしまう。


もちろん悪気がなく、自分を下げて相手をあげたいという心理です。




【へりくだる】とは、相手に敬意を示すために、自分を低い所においた表現をすることです。


日本人のDNAに組み込まれた習性かもしれませんが、このケースだと『亡くなったご主人とご存命のご主人を比べること』にあまり意味がありません。


むしろご遺族は、

●「良いわよね!あなたのご主人は生きていて! こっちは言いたくても言えない」 

と、いない現実を再び認識することになり、悔しさ、怒りが湧いたり、悲しくなったり、気持ちが沈んだりします。


ご遺族も日々、一番難しいとされる「現実を受け止める」ことを頑張っていらっしゃるので、「他人から現実(=死)を不意打ちで突きつけること」だけは避けたいところですね。


ではまたお会いしましょう。


訪問看護ステーションいきいき

ほしぞら便り☆彡
PAGE TOP